Crazy a go go! [CASE:A] (13)
Crazy a go go! [CASE:A](前編)

 クラウドは頭を振って、どうしていいかわからないってことを知らせようとするが、セフィロスはその辺も心得ているのか、耳元で優しく何度も名前を呼び、クラウドが力を抜くたびに深く埋めてくる。
 ふっとセフィロスの動きが止まり、クラウドは大きく息を吐き出す。めいっぱい広げられた蕾の奥でセフィロスの形をありありと感じて、鼓動が激しくなる。その鼓動とは違う鼓動も伝わってきて、クラウドは涙が溢れてきた。

「どうした?」
「…セフィロス様を…はっきりと感じて…、嬉しいのだと…思います……」
「思う、じゃなくて、嬉しいんだろ?」

 そういう意地悪な言葉さえもクラウドにとっては、媚薬のようで、ごまかすことも嘘をつくこともできなくなる。

「…嬉しい…」
「もっと、感じろ。俺を刻み込め、その体、その心で俺を覚えていろ」

 セフィロスに腰を掴まれ、ゆっくり揺らされる。しかし徐々に激しく強く揺さぶられるようになり、クラウドはなるべく漏らさないようにと抑えていた嬌声を止められなくなった。

「…あ…っ、はぁ……っ、んんー…」

 不意に足を折り曲げられた上、体重を乗せてこられたので、さらに奥深く咥えこまされた。その上、切っ先が感じる場所を突き上げる。
 頭が真っ白になるほどの衝撃にクラウドは声を響かせ、涙をこぼした。

「クラウド…」

 涙を拭うようにセフィロスの唇が頬に触れる。
 荒々しく突き立て責め立てるセフィロスだが、それだけではなく、常に優しくいたわる態度を見せてくる。
 そんなセフィロスがクラウドは好きで愛おしくて、どんなに乱暴にされたとしても、また混じりあいたくなるのだった。

「……セフィロス様……、もっと、貴方を感じたい……、壊れても…いい。貴方の欲望…、いえ、貴方の全てを注ぎ込んで欲しい……」
「…俺もクラウドを感じたい…。貪りつくしたい…」

 そう言うと、セフィロスはクラウドが何かを言うより先に、腰を大きく送り込んできた。時折昂ぶりを引き抜かれ、逃がさぬようにと締まった蕾を切り裂くように深く抉ってくる。
 繰り返されているうちに、クラウドの頭は白くなっていき、粘膜を擦られる痛みも薄れていた。ただただ、快感だけが全身を駆け巡っていた。

「クラウド、絶対離さない。誰が何と言っても、どうなろうとも。お前は俺のものだ」

 セフィロスの声もクラウドの耳には遠くて、返事もままならなかった。
 言葉の代わりにセフィロスの身体に腕と足で絡みつき、甘い声の合間に、愛しい人の名前を呟く。

「セフィ…ロス…様……っ」
「クラウド…、愛してる…」

 何度も何度も貫かれ、クラウドは高い声をセフィロスの耳元で上げ続けた。「好きだ」と言葉にならない分、声が想いとなって届けばいいと思った。
 そして、セフィロスの熱い身体を感じて、熱を帯びた低い短い吐息を聞き続けられればいいと、心の底から願っていた。



 目を覚ましてすぐ、クラウドは自分の左側に目をやった。セフィロスが目を閉じているのを見て、ほっとする。自分の方が先に起きなければ、ここにメイドとして来ている意味がない、といつも思っている。
 深呼吸をしようと息を吸ってみたが、どうにも呼吸がし辛い。少し体を起こそうとしてみたが、何かが胸の上に乗っているようで、起き上がることはできなかった。
 目線を胸の辺りに移して、状況を探ってみると、胸の上にはセフィロスの腕が乗っているのが見えた。
 せっかく眠っているセフィロスを起こしてしまいたくないが、腕を移動させない限りは、動くことができない。
 昨夜、縛られていた腕は解かれていて、幸いにも両腕は自由に動いた。
 そっと両手でセフィロスの腕を持ち上げ、様子を伺いながらずらしていると、ん…、とセフィロスの声が聞こえた。
 まずい、と思ったけれど、いきなり下ろしては驚いて起きてしまう。はっきりと目覚めてしまわないように、そのまま話を続けることにした。

「…あの、セフィロス様…」
「何だ?」
「色々準備がありますので、起きてもよろしいでしょうか?」
「…一緒に寝ていろ」
「そういうわけにはまいりません。昨夜はお客様もお泊りですから、朝食のご用意などありますので…」
「ああ、ザックスに任せておけばいい。きっといいおもてなしをしてくれているはずだ」
「そうだとしても…、ザックスさんお一人に任せるわけにはまいりません」

 クラウドはそっとセフィロスの腕を自分の胸の上から横へと下ろした。すぐに体を起こしたが、セフィロスに肩を掴まれてしまい。ベッドに沈められた。上にのしかかってこられ、身動きがとれなくなる。

「…セフィロス様…」
「俺といるのが嫌なら、そう言え」
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