「…胸はもういいのか。じゃあ、こっちか…？」
「あぁっ！」

　セフィロスは胸を弄っていた手を離して、クラウドのズボンの上から、クラウドの昂ぶりに触れた。
　形をなぞるように指を滑らせてやると、クラウドはぴくんと腰を踊らせた。

「もう、窮屈そうだな。楽にしてやろう。腰を浮かせて」

　クラウドは無言でゆっくりと腰を浮かせた。
　セフィロスはズボンを下着ごと一気に引きずり降ろして、クラウドの足から抜くと、床に放り投げた。頭を持ち上げているクラウドの昂ぶりにそっと手を添え、先端から零れている液体を吸い上げる。

「やぁ…、はぁん…っ！」

　クラウドの昂ぶりを口に含み、甘い声を漏らしているのを聞きながら、セフィロスは唇を滑らせる。奥まで咥えては、先端の方まで唇を戻す。そんなことを繰り返す速度を速めていくと、クラウドが上げる声の間隔も短くなっていき、部屋の中にはクラウドの声とじゅぶじゅぶという液体の絡む音が響く。

「…ああ、も、もう……、イっちゃうぅ！」

　セフィロスは咥えた昂ぶりの括れた部分を舌で弄り、先端を強く吸い上げた。

「ああぁぁぁっ！」

　クラウドは高い声を上げて、体を大きく跳ねさせた。その瞬間、セフィロスの口中にはクラウドの熱い液体が注がれ、セフィロスはそのまま嚥下した。

「…や、やだ……」
「何が？」

　口元を手の甲で拭いながらセフィロスが問うと、クラウドは俺の、と言葉を濁らせる。

「別に始めてではないし、クラウドのものだから、何にも問題はない」
「…問題ない…って…言われても…」
「問題ないから問題ないと言ってる」

　セフィロスはそう断言すると、クラウドの両足を掴んで横に大きく開かせた。そのまま膝を折らせて、胸に当るようにしっかり折り曲げさせる。

「…クラウド、自分で足持って」
「…え？」
「少しの間でいい」

　クラウドはそろそろと腕を伸ばして、自分の足を掴んだ。顔はあさっての方向を向いて、目をぎゅっとつぶっている。自分の大事な部分が無防備に晒されている状況を意識したくないのかもしれない。
　セフィロスはベッドの傍にあるテーブルの引き出しを開けて、小さな瓶の蓋を開けた。トロトロとした液体を指先まで滴るほどに手に垂らす。
　そして、液体に濡れた指先を、クラウドが晒している蕾に塗り付けた。

「…っ、あ…っ、ああ…、はぁっ…」

　クラウドは短く声を漏らしながらも、必死に足を支えようとしているらしく、腕が震えている。
　セフィロスは蕾の周りをなぞっていた指を入り口から挿入した。より高い声を上げたクラウドは耐えきれなかったのか、足を持っていた手を離してしまっているが、セフィロスは気にせず、蕾がほぐれるように、指を動かしてみた。クラウドの中はきゅっと締まっていて、思うように指を動かすことができない。
　セフィロスは体を倒して、クラウドの耳元で息がかかるように呼びかける。

「クラウド、力、抜けるか？」
「…む…、むり…かも……」
「大丈夫、思い出せ。怖いことはないだろう？」

　クラウドは何度か息を吐き出して、力を抜こうとしているようだった。そんな必死さが可愛くて、セフィロスはクラウドの頬にキスを落とす。

「…セフィロス様？」
「何も考えなくていい。ただ、感じていればいいだけだ」

　セフィロスは指を深く突き刺して、円を描くように指を回す。指が動かしやすくなったころには、クラウドは指の動きに合わせて、ただ甘い声をばら撒くだけになった。

「いやぁ…っ！」

　セフィロスがもう一本指を差し入れると、クラウドは大きく背中を反らせた。嫌だという声を上げつつも、クラウドはしっかりと指を咥えこんでいる。記憶を頼りに指を動かすと、クラウドが一際高い声を上げた。

「外れ、ではなかったな」
「……まだ…、覚えて……」
「当たり前だ。忘れられるわけがない」

　セフィロスは奥を責め立てて、クラウドに声を上げさせる。

「…ああ…っ、もう…、だ…、だめぇ…っ！」
「そうか。出しておくといい」

　中をかき混ぜるように指を大きく動かしてやると、クラウドは熱を迸らせた。
　クラウドの淡いピンクに染まった身体に白濁の液体がばらまかれていて、セフィロスにはとても艶っぽく、いやらしく見えた。
　少し大人になったせいもあるのだろうか、とセフィロスは喉の奥で笑う。

「……セフィ……」
「ん？」
「…は…やく……」

　両手を伸ばしてねだるクラウドの額に口づけて、セフィロスは笑みを見せた。