Crazy a go go! [CASE:S] (11)
Crazy a go go! [CASE:S]

「皆さん、明日が楽しみだっておっしゃってましたよ」

 クラウドは俺のグラスにワインと注ぎながら、笑っている。

「こんな夜中に文句言わず働いてくれたみんなにお礼を言わなくてはな」
「大丈夫ですよ、お仕事の前にあんなにねぎらっていらっしゃったんですもの」

 先ほどの夕食は、クラウドに頼んでおいたとおり、パーティーさながらに、大皿料理を盛大に振舞った。
 俺がかけた多大な迷惑のお詫びと、これからの仕事のお願いを兼ねた俺なりの気持ちである。

「まあ、今日はこれで久々にゆっくり眠れる…」
「大丈夫なんですか? あんなことしてしまって」
「大丈夫じゃなかったら、田舎に引っ越すだけのこと。別に大した問題じゃない。ただ、やっぱりザックスや他の者には悪いと思うが…」
「ザックスさんも他の皆さんもわかっていらっしゃいますよ。きっと、大丈夫でしょう」
「クラウドは?」
「私ですか?」

 クラウドは抱えていたワインのボトルをテーブルに置くと、俺の横に両膝をついた。そして頭を下げる。

「セフィロス様がどの地位にいらっしゃろうが私には関係ありません。私はセフィロス様についていきます。何があっても」
「頭を上げてくれ。それはそんなに偉くない」
「いえ、私にとってはご主人様ですから」
「いいから、顔を上げろ、クラウド」

 身体をかがめて、クラウドと目線をあわせる。

「俺はもう主人ではなくなるだろう。そうなったらお前の好きにしてかまわないんだ。だが、俺はクラウドと一緒にいたいと思ってる。お前の言葉が本当なのだとしたら、俺はこの先もクラウドと一緒にいられる、と思っていいな?」
「セフィロス様…、私をお側に置いてください。この先もずっと…」

 俺はクラウドの脇を抱えると、クラウドの身体を持ち上げて、俺の隣に座らせた。

「その代わり、お前が何と言っても、離さないぞ」
「…離して欲しいなどとはきっと言いません…」

 クラウドが俺の胸に頭を預けてくる。そのクラウドの身体を抱きしめて、クラウドの体温を感じて、クラウドが自分の腕の中にいる喜びと幸せを噛みしめる。
 それと同時に俺の身体の奥が疼き始める。俺の心と身体がクラウドを欲しがっている。

「セフィロス様…」

 クラウドはそう呟くと、俺の身体を少し押して、自分の身体を離した。
 俺の目をしばらく見つめてから、その俺を捕らえて離さない蒼い瞳をゆっくりと閉じた。クラウドの薄く開かれた唇がやけに艶かしく見えて、俺は俺自身の衝動を抑えられなかった。
 クラウドの後頭部に手を回して、唇を重ねる。すぐさま、唇を割って舌を差し入れると、クラウドの舌が絡み付いてきた。
 唇を重ねる角度を変えたりしながら、舌を味わい続ける。卑猥な音がしばらく部屋に響いていた。

「あ…っ」

 唇を離したクラウドの吐息が色っぽくて、思わず笑みを浮かべてしまう。

「…セフィロス様…?」
「いや、クラウドの可愛さがたまらない…」
「え…、あの…?」

 戸惑っているクラウドの言葉を無視して、膝の間から、手を滑り込ませる。するりと太ももをなぞると、クラウドは身体を揺らした。
 そのまま、クラウドの大事な部分へ触れようとしたところで、クラウドの手に止められた。

「…恥ずかしいです…」
「何が?」
「…明かりが…」

 クラウドは顔を赤くしてうつむいている。俺の手を掴んでいるクラウドの手は心なしか震えていた。

「…何を今更、と言いたいところだが、お望みどおりにするとしようか」

 俺はクラウドを抱えると、ベッドに運んでやった。そして、部屋の明かりを全部消してやる。

「これで文句はないんだな?」
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