チョコと天秤 (8)
チョコと天秤

「…俺に余裕があるように見えるか?」
「俺よりは、な」
「お互い、余裕なし、か」
「…だったら、どうぞ…」
「では、遠慮なく」

 俺はクラウドの胸に舌を這わせた。突起を舌先で転がすようしたり、つついてやると、クラウドは短い声を上げて、小さく体を跳ねさせる。
 頭上から聞こえてくるクラウドの可愛い声を聞いていたくて、赤くぷっくりと立ち上がってきた胸の先を吸い上げたり、舌で弄り続ける。もう片方の胸の方は指先で摘んだりしてやると、もう、クラウドは声を止められないようだ。

「…やぁ…っ、弱いの…、知ってる……だろっ!」
「知ってるから、こうやって気持ちよくしてやってるんだ」

 ちゅぅ、とわざとらしく音を立てて強く吸ってやると、クラウドは、ああっ、と高めの声を上げて、大きく背中を反らせた。

「…どうしていいかわからなくなるほど……」
「…はぁっ、な…っ、何だよ……?」

 俺を見つめる瞳は少し赤くて、余裕がなくなりつつあることを訴えていた。

「クラウドが可愛すぎる」
「…ば、ばか…、な、何、言ってんだよ! 可愛く…なんて……、ああっ!」

 クラウドのズボンの上から、大事な部分を触ってやると、もう、中では窮屈になってるようだ。クラウドは自分で脱ぐつもりなのか、ズボンのフロントをくつろげようと、ボタンを外そうとしている。
 その手をどけて、俺がボタンを外して、ジッパーを下ろしてやる。

「…セフィ…っ、早く脱がせて…っ!」
「珍しい。自分から言うなんて、な」
「…いちいち、うるさい! 余裕ないのはそっちも同じだろう!」
「はいはい、そうでした」

 俺はクラウドのズボンを下着ごと引きずり下ろし、足から引き抜き、後ろに投げ捨てた。
 一糸まとわぬクラウドの姿は息を呑むほどに綺麗だった。余計な贅肉もつかず、筋肉の付き方もバランスがいい。火照っているのだろう、今は全身に薄いピンクのベールをまとったようだ。ところどころに光る汗の玉が、俺の欲望を刺激する。
 クラウドの昂ぶったものに軽く手を添えて、口に含んでやる。

「…あ、ああっ!」

 口を上下に滑らせ、唇と舌先で刺激してやると、クラウドは腰を左右に振り始めた。昂ぶりの先端からは液体が流れ出しているのだろう、口の中に青臭い味が広がる。それでも、昂ぶりを味わうように嬲り続けてると。じゅぶじゅぶと水音が立ち始め、俺の耳に届くクラウドの嬌声も間隔が短くなってきた。
 先端の括れた部分を舌先で抉るように弄り、強く吸い上げる。

「…ん…、ん…っ、んんーーーっ!」

 くぐもった声を部屋に響かせて、クラウドは俺の口中に熱をぶちまけた。口の端から流れ落ちる液体を拭いながら、クラウドの表情を伺う。
 目を閉じて、呼吸を整えるように大きく呼吸をしている。
 俺はそんなクラウドの後頭部に手を差し入れて、頭を固定すると、唇を塞いだ。

「…っ、んーっ!」

 クラウドはもがいて、俺から離れようとする。
 当然と言えば、当然だな。
 クラウドの口中を舌で舐めまわしてから、離れてやった。

「…ば、ばかやろう! 何、考えてんだよっ! 俺の、俺の……っ!」

 さっきのクラウドの熱を飲みこまずに、キスしてやったんだから、味わうことになるだろう。

「声を殺した罰だ」
「…そんな罰、冗談じゃないっ!」
「そう思うなら、これ以上、声を殺すなよ」
「無理な話だ……、……ちょ、ちょっとまて…っ!」

 俺はクラウドの片足を持ち上げ、ソファーの背もたれにひっかけた。逆の足が俺に蹴りを入れようと飛んできたが、その足を受け止めて、押さえつける。

「…足癖悪いのは直らんな…」
「誰のせいだ、誰の!」
「大人しくすればいいのに…」

 俺は自分の中指をじっくり丁寧に舐めた。

「セフィ…?」

 俺が動かないのが不安になったのだろう。クラウドの声が少し弱々しい。

「ここは待ってるんだろう?」

 あらわになったクラウドの蕾の周りを唾液で濡れた指先でなぞってやった。クラウドは甘い声を漏らして、身体を震わせる。指先を蕾の入り口にそっと差し入れ、解すようにしながら奥へと進ませる。

「…っ、んん…っ!」
「まあ、好きなだけ我慢するといい…」

 俺は指を一気に奥まで突き入れた。
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