トレモロ (6)
トレモロ

 セフィロスは右手だけで自分を支えるような体勢で腰を使いはじめた。
 どん、どんと、刺激が俺の中に来る。
 腰の動きと合わせて、俺のに添えている手も動かす。
 さっき一人でイカされたのとは比べられないほどの快感。
 内壁への刺激とシンクロして、今まで経験した事のない刺激に俺の頭は真っ白になる。

「やぁっ…んぅ…んっ」

 もっとして欲しくて自然に腰が動く。セフィロスの動きに合わせて上下に動かすと、ぞくぞくっとした。
 快感が体の中を駆け巡る。
 や…、こんなのはじめてだよぉ。

「あぁん…セフィロスぅ…もっとぉ…」

 おねだり口調に変わってしまう。もっとして欲しい。
 セックスなんて初めてだけど、こんなに気持ち良いなんて知らなかった。
 セフィロスの背中に手を回してしがみつく。軽く爪を立てて、己の欲望を訴える。

「あぁぁぁぁぁぁ」

 完全にトランス状態だ。
 体中が快楽に打ち震え、正常に考えられない。
 俺のアレは何回も欲望を吐き出してるのに、ぜんぜん静まらないどころか、空になるまで出し続ける事を望んでる。
 白濁と二人分の汗とでシーツはぐっしょりと濡れている。
 八割くらいは俺のだけど。

「もっとだしていいぞ」

 体勢を変え、後ろから衝かれる姿勢に変わる。
 俺は自分のに手を添え、強く握って上下に扱く。
 セフィロスの動きと合わせて動かし、あいてる方の手の親指をかんでイッてしまうのをこらえる。
 だって俺なんか覚えてるだけでも6・7回は出してるのにセフィロスは全然そんな気配が無い。
 化けもんじゃないのか、英雄って実は。

「ううぅぅ」

 指をかんでるせいでくぐもった声が出る。
 それを叱るように後ろから手が伸びてきて口の中に二本指が差し込まれる。
 セフィロスの指に舌を絡ませながら、俺は抑える事の出来ない声を自分の声じゃないみたいに感じていた。
 鼻にかかった甘い、声。

「んんっ」

 またいってしまった。
 もう何回目か数えられない。イクたびに俺のあそこがきゅうきゅうとセフィロスのソレを締付ける。
 その刺激にまた己のものが勃起しようとする。が、そろそろ限界が近い。
 生まれて初めてのセックスでこんだけ出した事もなきゃ当たり前か。

「そろそろ辛そうだな」

 意地悪そうな声の主が背後で囁く。
 真後ろだから姿が見えない。
 むりやり腕をセフィロスの方に伸ばして、くるりと上を向く。
 どさっベットに沈むと、丁度繋がってる部分が見える。
 そのなかに出たり入ったりするセフィロスさんの大きなそれ。

「もっと激しく…してっ…」

 俺の希望にこたえるようにセフィロスの腰の動きが激しくなる。
 根元まで刺されて、一気に引き抜かれてまた根元まで。
 抜かれそうになるたびに亀頭の部分が入り口に引っ掛かり、俺は無意識に入り口をきゅっと締めてしまう。
 そしてまた奥を突かれる。

「あぁっ…あんっっあんっ」

 まるで、昔見たAVの女優みたいだ。
 どこか遠くから聞こえてくる自分の声。

「イクぞ…」

 セフィロスが囁き大きな衝撃が脳天を突き抜けた。
 激しい動きに合わせて俺も自分のを夢中で扱く。
 うっというくぐもった声と俺のひときわ大きな声が重なる。
 背中を大きく弓なりに逸らせて、俺は今日何回目かの精液を吐き出した。
 荒く息をつく。
 静かな部屋の中で二人の息だけが聞こえる。
 背中にまわしていた腕が力無くシーツの上に落ちる。
 ドロドロとした液体の感触。
 頭が少し痛い。
 ゆっくりと俺の中から引き抜かれるそれの大きさに俺は眩暈を感じた。

「満足したか?」

 こくりとうなずき俺は意識が沈んでいくのを感じた。
BACK