aimed blade at you (2)
aimed blade at you

 資料保管庫には生ぬるい空気が充満してる。
 男の匂い、汗と、吐息と、精液の混じった匂い。
 口腔から入ってくるのは湿った空気。
 息苦しい。

「はぁっはぁっ」

 耳元で知らない男の喘ぎが聞こえる。
 さっきから何度も気持ち良いかと聞いてくるわずらわしい奴だ。
 気持ち良いなんて一度も思わない。無理矢理握らされてる違う男の一物も握り潰してやりたいと思うほどうっとうしい。
 ぎりぎりまで怒張したものがクラウドの手の中へ放出される。
 べとべとした青臭い液体が指に絡み付く。
 だるくなった右手を床に降ろすと、つるつると滑って体重が支えきれない。
 腰だけを上にあげる格好で顔が床につく。
 べちゃりとした感覚、精液にまみれた顔。
 顎をもって上を向かされる。目の前には別の男がしゃがんでいて、口の中に半立ちの物を差し込まれる。顔を背けて抗おうとするが、抵抗は虚しい。
 口の中に入り込んできたものに仕方なく舌を這わせる。
 なんで俺はこんなことをしなくちゃならないんだ。
 背後でくぐもった声がして、体の中に熱い液体が出された。
 満足したのか、それを引き抜くと男は煙草に火を付けた。
 血と、精液が混じったものがとろりと内股をつたう。
 それを待っていたかのように、先ほどクラウドの手に出した男が蕾に指を突っ込む。
 痛さに眉を顰める。口の中のものを少し噛んでしまった。

「ちゃんとしゃぶれよ」

 喉の奥までくるそれに思わず涙ぐむ。
 じゅぷじゅぷと自分のそれに男が入れたり出したりしてる音が聞こえる。

「さすが、可愛がられてるだけあってしまりがいいなぁ」
「くちもなかなかお上手だぜ、そりゃなんてったっていっつもでかいもんをしゃぶらされてるからなぁ」

 げらげらと三人の男が声を立てて笑う。
 屈辱すら感じなくなってきている。三人の男にかわるがわる犯される不毛な時間。
 もう優に二時間はこんな状態が続いてる。
 いいかげん解放して欲しいとは思うが、こんな所でさけんだところでいらない体力を使うだけだ、と何故か冷めている自分がいる。
 こんなことぐらい何でもない。男とするのが初めてな訳ではないし。ただし、今までは相手は一名限定ではあったが…。

「何だよ、こいつ、まるっきしやる気ねーじゃん」
「えー? ビビっちまって立たねーんじゃねーの?」

 ガラリ、と音がして誰かが入ってきた。
 背後から抱えられる姿勢で相手の男の上に座らせる。自分の体重で自分の体を貫く体位になり、体を裂かれるような痛みが伴う。

「う……」

 嫌悪感だけが先走る。
 煙草を吸っていた男は、まだ長いそれをブーツの踵で消す。禁煙の部屋の中では三分の一以上の煙草の煙に防犯装置が作動する仕組みになっている。

「どれ、俺様が気持ちよくしてやっからよ…」

 クラウドのソレを握ったまま、男の手が上下に動く。
 意志とは裏腹にソロソロとそれは首をもたげはじめる。

「いや…だ…」

 どうしようもない、とはわかっていても、男特有の生理現象には逆らえない。

「うおっ、こいつメチャクチャ締まるよ。もっと、してやれよ」

 両足を高くかかえあげられ、男の前にクラウド自身がむき出しになる。自分の姿をさらけだす形になる。

「つながっている部分も丸見えだぜぇ。こりゃまた深く飲み込んで…、見かけよりHだなぁ、コイツ」
「そりゃ、毎晩相手してんだろぉ? セックスも任務のうちなんだよ、きっと」

 資料室保管庫は寮の六階にあり、その階には他一室を除いて何も無いし、人通りも少ない。
 そう、普段は誰も来るはずが無い。
 この階の住人を除いて。
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