2005ハロウィン (6)
2005ハロウィン

 セフィロスの動きがさっきより早くなる。俺はその動きに合わせて声を上げ続けている。もう、どこにいるのか、セフィロスがどうしているのか、そんなことはどうでもよくなっている。
 ただ、解放してほしい。それだけだった。

「…ああ…っ、イ…ク…」

 俺が中身を放出した瞬間、セフィロスは俺から口を離していなかったような気がする。





「はぁ…っ、ああ…っ」

 セフィロスが俺の中で動いている。
 ソファーの上で俺がイカされた後も、俺は目隠しを外してもらえずにいる。手も縛られたままだ。
 俺はソファーに座っているセフィロスの上に馬乗りになっている状態だと思う。下から突き上げられる感覚が続いている。
 腰をしっかり抱えられているので、逃げようにも逃げられない。おかしくなりそうな自分がいて、早くどうにかして欲しいのに、セフィロスはいじめるように激しく責めては来ない。じわりじわりといたぶるような感じ。イキそうになったら、動きを止める。
 そんなことの繰り返しで、俺はもうわめきちらしそうだった。

「セフィ…、おかしく…なる…よ、俺…」
「いいぞ、おかしくなっても」
「…いじ…わるぅ……」
「その声がたまらないな…」
「ああ…ん…、ダメ…、イカ…せ…てぇ…」

 言葉と気持ちは裏腹だ。
 俺はもっとずっと繋がっていたくてたまらない。ずっとこんな調子でおかしくなってもそれはそれでいいと思っている。

「嫌だ」
「あ…っ」

 セフィロスはまた動きを止めて、上に乗っている俺を見ているようだった。息も絶え絶えの俺をどんな気持ちで見ているのだろう。

「はぁん!」

 急に突き上げられる感覚に、俺は限界を感じた。身体をゆすられる感覚がだんだん感じなくなる。意識はゆっくりと自分から離れていく。
 どうなってもいい、セフィロスを咥えこんでいられるなら…。





 ぼんやりと目を開ける。真っ暗ではなかった。暗いのは暗いのだけれども、うっすらと明かりが灯っている。辺りに視線を泳がせて、ベッドサイドのランプがその明かりの元だとわかった。
 手に力を入れてみると、自由に動く。
 目隠しも、手を縛っていたのも全て外されている。
 俺はベッドに寝ていた。きっとセフィロスが運んでくれたのだろう。
 当のセフィロスは俺の横で眠っていた。珍しく、熟睡しているらしい。俺が横で動くと絶対目を覚ますのに、何の反応もない。
 きっと、パーティーからずっと疲れてたんだろうなぁ…。
 しばらく眠らせておいてあげたくて、俺はセフィロスの顔を眺めていた。こんな機会はめったにない。
 美形の定義があれば、きっとその通りにつくられたのだろうと思わせるセフィロスの顔。形のいい鼻も唇も全てがつくりもののようにも思える。
 こんな人が俺の側にいるなんて、奇跡的だよなぁ、と思う。その奇跡に感謝している一方で俺は不安も抱え持っている。
 それを口にすることはないけど、時に心臓を締め付けられるぐらい苦しくなる。
 どんなに抱かれて、甘い言葉を言われたとしても、この不安は一生付きまとうだろうと思っている。拭えない不安は小さくなることはあっても、なくなることはない。
 俺の気持ちや思考をぐちゃぐちゃにしてしまう武器をいくつも持っているセフィロスの唇に指先で触れる。

「…貴方は、俺にとっては死神じゃなくて…」

 俺は声にだしたつもりはなかった。唇に触れていた方の手がいきなり掴まれる。
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