Breath (3)
Breath

「夜が明けたらセフィロスと決戦だね」

 たき火の前。ぱちぱちと燃える炎が揺れる。
 クラウドの肩に頭を預けながらティファが呟く。
 大きな決心と、不安と、最終的な目的。
 目的?
 その言葉にクラウドは違和感を感じる。
 何故 セフィロスを倒すのか。
 エアリスを殺されたから?
 世界を滅ぼそうとするから?
 こんな世界に生きていて一体何になるんだろう。
 セフィロスのしている事は本当に間違っているのか?
 何故俺はセフィロスと戦うのか?
 解らない、解らない。

「クラウド?」

 頭が痛い。
 倒れてしまえば、殺サレテシマエバ。
 この痛みから解放されるのか?
 そして全てを閉ざしてまた一人きり あの懐かしい暗闇に沈む事が出来るのか?
 歪んだ憎しみに満ちた孤独な時間。永遠とも続く静寂な空間。

「クラウド?」

 こめかみ伝う痛みが僕を狂わせる。
 醜い情景が頭の中を駆け抜ける。

「俺は…」

 眠りに似た間隔が体を襲う。昔よく襲われた感覚とは違う、身体の、心の奥底からの警戒信号。


◇◆◇


「またぼーっとしてる」

 髪を撫でながらセフィロスが不安そうな顔で覗き込んでくる。

「何でいつもそんな不安そうな顔をするの?」

 声の主に問い掛ける。
 沈黙。

「何処かに行ってしまいそうだ。いつか独りで」
「何処にも行かない。もう何処にも行かない。やっと生きていく意味を見つけられたのに」

 暖炉の火の所為で部屋の中はひどく乾いている。
 喉が痛い。
 何も考えたくない。自分の隣のぬくもりに頭を預ける。
 寄り添う形のまま、剥き出しの逞しい胸に指を這わせる。
 その手を握りかえし、いとおしげに抱き寄せる。

「そうか。俺もどこにも行かない。クラウドとは離れない」

 クラウドのからだの下に腕を差し入れ、圧し掛かる体勢になる。
 ついばむようなキスの雨降らせながら、長い形のよい指が白い肌の上を滑る。

「んん…」

 かすかにクラウドが身を捩る。
 銀髪がくすぐったい。髪からいい香りがする。

「香水付けてる?」

 首筋のあたりに埋めたセフィロスが愛撫しながら答える。

「いいや」

 自分のものである証を刻み付けていく。クラウドの首筋に赤い跡が点々と残る。
 もう一度唇同士を合せ、見つめ合う。
 端正な顔立ち、不意に恥ずかしくなり顔を背ける。
 セフィロスは苦笑しまた身体の中心から下に下に、ゆっくり指と唇で愛撫を続ける。
 ピンク色の突起に舌を這わすと、ぴくりと身体が跳ねる。敏感な反応に満足げに微笑むと、わざと感じやすい左側の胸ばかりを責める。

「いや…セフィ…ロス…」

 それでも尚左だけを舌で転がすと、耐え切れないように甘い声が透明な液体で濡れた唇から洩れる。
 切れ切れな吐息、上気した頬。
 思わず自分の欲望を優先させてしまいそうになる。
 放っておいた右の乳首をぺろり、となめ上げる。待っていた刺激に全身ゾクゾクっと粟だつ。
 同時に下の方もそろそろと頭を持ち上げてきている。
 スーッと蕾の手前から先の割れ目まで人差し指を滑らす。裏筋を通った時にそれ自身がびくんと反応する。
 先端から透明な滴が漏れ出す。セフィロスは滴を優しく舌で掬ってやると、カリの部分までを口に含む。

「やん…っ」

 上目づかいでクラウドを見ると、瞼を震わせ、顔を背けたまんまだ。
 サディスティックな欲望に刈られ、一度それから口を離す。クラウドの敷いている大きな枕を外し背もたれ風にサイドボードに立てかけ、その上にクラウドをもたれさせる。
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