お年玉 (7)
お年玉

「はい。おかえり。お兄ちゃんたちに遊んでもらったか?」
「うん、お年玉ももらったよ」
「そうか、よかったな」

 子供達は大きな紙袋を持ったまま、リビングへと走っていった。あの紙袋がお年玉なのだろう。

「お手数おかけしました。約束は守るよ」

 玄関で待っていたザックスは、よし、と言うとだんなーと、声をあげた。

「大きな声で呼ぶな。聞こえてる」
「じゃ、飲み明かすぜ!」

 ザックスは握りこぶしをつくって、ガッツポーズをしている。セフィロスと飲むのをそんなに楽しみにしていたのだろうか。
 結局、ザックスの方が酔いつぶれてしまうのだろうに。

「行ってらっしゃい」

 俺がセフィロスに声をかけると、セフィロスはザックスがいるのも気にせずに、俺の唇を塞いできた。

「行ってくる。多分、3日もせずに帰ってくるだろう。ザックスの方が弱いからな」
「そうだといいけど。俺が我慢できるうちに帰ってきてくれるとありがたいかな」
「…そう言われると、帰ってくるしかないな」
「じゃ、ザックス。セフィロスをお貸しするよ」
「では、お借りします。新年から、旦那と飲めるなんて、いい感じだぜ!」
「何がいいのかわからんがな」
「いいの、いいの。じゃ、行くぜ」

 ザックスはセフィロスの手を引くと、玄関ホールを後にした。バイクのエンジン音が勢いよく鳴って、家からすごいスピードで遠ざかっていった。
 リビングに戻ると、子供達は紙袋の中身をひっくり返していて、二人であーだこーだと騒いでいる。
 リビングのテーブルの上に目をやると、封筒が置かれていて、それはエアリスからの手紙だった。内容は新年の挨拶と、子供達の二日間の様子が書かれていた。
 俺達のお願いを快く聞いてくれて、しかも、手紙など細かい心配りが本当に嬉しかった。ザックスやエアリスのような仲間がいることに嬉しさがこみ上げる。
 嬉しい気持ちで子供達と遊ぼうと、二人の横にしゃがんだときだった。さっき慌てて着替えた時は気づかなかったが、セーターの襟元のところに、外から見えるか見えないかの位置で、セフィロスの残していった痕を見つけた。
 セーターの上から指先で触れて、二人で過ごした二日ほどを思い出す。

「お母さん、かおが赤いよ」
「え? そ、そうか?」

 カインに指摘されて、思わず頬を隠す。

「何かあったの?」
「いや、幸せが多すぎて、困るな、と思っただけ。カインもクレフもいい子だしね」
「きっと、今年もいい年だよ」

 クレフの大人びた返答に、思わず苦笑する。

「そうだな、家族一緒だもんな」

 そう言って、カインとクレフの頭を撫でつつ、今頃はザックスに連れまわされているだろう、セフィロスに思いをはせる。


 何より、今年も貴方と一緒にいられるのが、一番幸せだよ…。


END
あけましておめでとうございます。お正月ネタです。
いちゃいちゃさせてみましたが、いかがなものでしょう?
ラブラブ、いちゃいちゃ大好物の尊っぷりが発揮できたように思うのですが……。
大概、正月3が日はお子様たちと遊んでいることが多いだろうご両親ですので、たまにはこういうのもよいかと。
いつもと変わらんと言えば、変わらんのかもしれませんが……(爆)
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