切望するもの (3)
切望するもの

 俺はキングサイズのベッドに横たわるセフィロスの脚の間にいた。
 セフィロス自身を唇と舌で丁寧に愛撫する。
 後で俺の中に入ってくることを想像して、頭の中と体が熱くなる。俺の中も俺自身も熱く疼いてくる。

「……っ」

 セフィロスの低い声にゾクゾクする。

「…クラウド…」

 名前を呼ぶのは合図だった。
 ただ、俺はそれを無視して、セフィロスのものを責め続けた。
 不意に、喉の奥に熱いものが注がれる。
 それはセフィロスの熱で、俺はゆっくりと嚥下した。
 俺にとっては至福のとき。セフィロスのものが体の中を通っていくという、一体感。

「…クラウド…」

 少し体を起こしたセフィロスが、俺を手招きする。今の俺なら、セフィロスに何を言われても従うだろう。一人でやってみろって言われても、きっと拒みはしない。
 セフィロスに言われるまま、セフィロスの前で正座の状態から、腰を浮かした体勢を取る。

「…いきなりは辛いだろ?」

 セフィロスの腕が俺の腰に絡みつく。背中をなぞる指が俺の双丘の間に滑り降りてきて、俺の蕾に触れる。

「あ…っ…」

 ゆっくりと侵入してくる指先に感じて、俺は背中を反らす。内側を擦って入ってくる感覚なんて、もう、数え切れないほど体感してるはずなのに、俺は嬌声を止められなかった。
 セフィロスの肩に置いた手に力を込めて、下から湧き上がってくる快感に耐えようとする。
 うっすらと目を開けて、セフィロスの顔を見下ろす。

「…あーっ!」

 にやりと笑ったかと思ったら、セフィロスはいきなり指を増やしてきた。鋭い感覚に声が抑えられるわけがない。

「ああん、いやぁ…! だめぇ…」

 中で蠢く指は俺の感じるところばかりを責めてくる。そんな動きに俺は腰を動かすのを止められず、セフィロスの低い笑い声が、俺の羞恥心を加速させる。

「動きがやらしいぞ、クラウド」

 そうさせているのはセフィロスじゃないか。
 だけど、セフィロスだからこそ、俺はこういう状態になってしまっているのだと思う。

「…セフィロスの……せい……だろ……っ!」
「…だが、この状態を望んだのはクラウドだろう?」
「ああ…っ!」

 いきなり指が引き抜かれて、俺は吐息を漏らした。

「…その名残惜しそうな声がたまらないな。代わりのものは自分で入れるか?」

 セフィロスの顔は、楽しくてしょうがない、といった感じだった。口元だけを持ち上げた意地悪な笑いは、俺を試している。
 俺の答えがどちらに転ぶかで、セフィロスは態度を変えるつもりだろう。
 だが、セフィロス自身の態度はもうすでに決まっていると思う。俺がどういう答えをするのかすでにわかっているのだ。
 そして、俺はそのセフィロスの読みに逆らった答えを出すことはできない。
 俺にとってセフィロスが一番である以上、セフィロスに抵抗などできるわけがない。
 そのことを、セフィロスはきっと理解しているし、当然のことだと認識しているはずだ。

「さあ、どうする?」
「…わかってて、聞くんだ……」
「お前の口から聞きたい」

 俺はセフィロスの肩を掴んでいる指先に力を込めた。自分の羞恥心を押さえ込むためだった。
 あんなに欲しがって、よがっていたというのに、今更羞恥心もあったものじゃないかもしれないけど。

「……セフィが……入れて……」
「…やけに素直だな。では、ご要望の通りに」

 セフィロスは俺の体を後ろに倒して、ベッドに沈めた。すぐさま、俺は両足を開かれ、持ち上げられる。
 きっと、セフィロスの位置からは丸見えだろう。
 入り口に視線が集中しているのがわかる。

「……じっと、見ないで……」
「悪かった。欲しくてしょうがないんだったな」

 セフィロスの言葉に全身の血が逆流しそうになった。
 確かに欲しがってるのは事実だ。俺の中は疼いてしょうがない。
 それを直接言葉にされると、すごく辱めを受けた気分になる。

「……っ!」

 いきなり、声にならない衝撃が俺の体を走る。
 セフィロスは容赦なく深く挿入してきた。指で慣らされていたとはいえ、指よりも太く、熱く猛ったものを一気に飲み込まされては、俺の体も悲鳴を上げる。
 目には自然と涙が浮かんで、頬を零れ落ちた。
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